Facebookは、Twitter・Instagram・LINEと並んで、4大SNSと呼ばれるメジャーな媒体です。
「Facebookで動画広告を展開したい」と考えられている経営者や広告担当者、店舗責任者に向けて、特徴や種類、事例を交えてご紹介します。
Facebook動画広告を検討するなら知っておきたい特徴

Facebookは、一般的なWebサイトを立ち上げる手間に比べると、自社や自店の公式サイトを立ち上げやすく、ビジネス利用が盛んなSNSです。
Facebookの日本国内アクティブユーザーは、2019年2月時点で、月間2,800万人とされています。
2015年3月時点では、アクティブユーザーが月間2,400万人とされていました。
全世界での月間アクティブユーザー数は22億人を超えるので、広告配信の媒体としてはたいへん有効です。
Facebookにはターゲットを絞って配信できる機能があるので、これから「動画広告を出してみたい」と思う方におすすめです。
しかし、「ただなんとなく、Facebookで動画広告を出してみました」というだけでは、望ましい成果を上げるのは難しいです。
動画広告を検討するなら、Facebookの特徴を知っておきましょう。
特徴1.特定の年齢層をターゲットにしやすい

<引用元:平成29年版 情報通信白書|総務省>
上のグラフ一覧は、総務省が発表した、性別・年代別でのSNS利用傾向です。
赤線で囲った、Facebookのユーザー割合を見てみましょう。
男女総合の場合、Facebookは20代のユーザーが一番多くて54.8%、次いで30代の51.7%となっています。
男女別の傾向を見ても、多少の差はありますが、ともに20代が一番多く、次に30代になっています。
Facebook動画広告の展開を検討するなら、「自社の商品やサービスが、Facebookユーザーの年代層と合っているか?」は、必須要素になります。
たとえば、10代の中高生や20歳前後の大学生あたりをターゲットにした商材ならば、FacebookよりもTwitterのほうが、ユーザー層としては適しているわけです。
もちろん逆に、「Facebookを利用している10代こそが、わが社のターゲット層にふさわしい」という見方もできます。
重要なのは、動画広告を検討する流れの中で、
- 自社商品やサービスの特徴、ターゲット層を明確にする
- 商材やターゲット層にふさわしい広告媒体を利用する
というマーケティングが必要ということです。
特徴2.ユーザーを細かくターゲティングできる

Facebookでの広告展開は、ターゲティングするユーザーを細かく設定できることです。
上の画像は、Facebookのターゲティング画面の一端ですが、
- 興味・関心
- 利用者層
といった大枠のセグメント(特定の項目で分類した、顧客層のまとまり)から、
- ビジネス・業界
- 家族と交際関係
- 学歴
- 子供がいる人
など、詳細な分類もあります。
大企業のブランディング動画広告のように「できるだけ幅広い認知を得る」という目的の広報は、資本や人員に余裕がなければ難しい戦略です。
大多数の中小企業や個人事業主は、限られた時間・資金・人員の中で、効率よくターゲットを絞って、動画広告を配信することで、より良い成果を獲得できます。
ただし、あまりにターゲティングを絞ってしまい、「そもそも動画広告を配信しているターゲット数が少なすぎる」といった事態になることもよくある話なので、バランスが必要です。
Facebook動画広告の種類

Facebook動画広告には4種類があり、表示形態が異なります。
「マーケットプレイス広告」と呼ばれるものが3種類と、別格扱いの「プレミアムビデオ広告」と呼ばれるものです。
マーケットプレイス広告の3種類は、以下の名称が付けられています。
- デスクトップニュースフィード
- Facebook右側の広告枠
- モバイルニュースフィード
表示位置の参考画像を交えて、解説します。
デスクトップニュースフィードとFacebook右側の広告枠

デスクトップニュースフィードは、パソコンでFacebookにログインすると、最初に表示される動画広告です。
Web画面が映って、スクロールせずに見渡せる範囲をファーストビューと呼び、多数のユーザーの目にとまりやすいことが特徴です。
デスクトップニュースフィードは、他に表示される広告よりもサイズも大きく、印象に残りやすいです。
Facebook右側の広告枠は、デスクトップニュースフィードと比べれば小さいです。
ただ、動画の下部にテキストを入力できるので、動画広告とテキストの2本でユーザーの関心をひけます。
モバイルニュースフィード

モバイルニュースフィードは、スマートフォンやフィーチャーフォン(ガラケー)でFacebookにログインすると、最初に表示される動画広告です。
スマホの画面は、パソコンに比べれば小型ですが、そのぶんモバイルニュースフィードはディスプレイを占める面積が大きいので、ユーザーの目にとまりやすいです。
Facebookの動画広告は、表示された段階ではミュート(無音)が初期設定となっています。
デバイスの差に影響を受けず、ミュート状態でもユーザーへ訴求するには、「キャプション(字幕)」として文字情報を加えるといいでしょう。
Facebookによる調査では、「キャプションが無い動画に比べ、キャプションが付けられた動画は、ユーザーに平均12%長く視聴される」と言われています。
プレミアムビデオ広告
プレミアムビデオ広告は、大手企業などの多額の予算を使用できる広告主向けのサービスです。
広告の表示位置は、デスクトップニュースフィードと同様で、一番上の目立つ位置で展開されます。
また、Facebookのログアウト画面にも表示されるのが特徴的です。
ただし、マーケットプレイス広告の3種類と異なり、配信するターゲットの設定ができません。
大企業のブランディングなど、広範囲のユーザーへ認知度向上を目的とするケースに向いている広告とも言えます。
Facebook動画広告の事例を紹介

今回、事例で紹介するのは、小規模なITコンサルティング会社です。
こちらの会社は東京に事業所をかまえていますが、競争が激しい都内以外に目を向け、「IT化を進めたくても、どこから着手したらいいかわからない」という、地方都市の中小企業や個人事業主をターゲットとしました。
このITコンサルティング会社の場合、最初期の広告配信は上手くいきませんでした。
- そもそも閲覧するユーザーが少ない
- 動画広告をクリックしても、リンク先の自社サイトから問い合わせにつながる件がほぼ無い
という状態でした。
原因としては、
- 効率よく動画広告を出そうとするあまり、ターゲットのセグメントを絞りすぎた
- せっかく動画広告でユーザーの目をひいても、自社サイトでの訴求力が弱い
の2点が仮説に上げられました。
事例企業の改善策
こちらのITコンサルティング会社では、問い合わせ件数の増加を目的に、改善策が図られました。
- セグメントの絞りを見直し、ターゲット層の間口を広げる
- 動画広告を、短く、インパクトがあるものに編集し直す
- 動画広告で収められなかった訴求内容は、リンク先のランディングページ(商品やサービスの紹介・販売に特化した縦長のWebページ)を設けて、補強する
- ランディングページには、「広告には向いてない」とされたコンテンツを入れた動画を制作し、設置する
動画広告の編集や、新規動画やランディングページの制作で追加の費用は必要となりました。
しかし、改善は効果を出し、問い合わせ件数は増え、また、口コミでお客様が増えるという成果につながりました。
ポイントとしては、「広告としてのFacebook動画」と「広告の尺に縛られない、コンテンツを盛り込んだランディングページに設置した動画」の二本柱の展開です。
どのような業種でも、文字や画像だけの業務内容の説明では「わかりにくい」と感じてしまうユーザーが出てしまいます。
動画は「わかりやすさ」という点を補えます。
計算された内容を繰り返し伝えることができる、利便性がある広報ツールとして活用できます。
Facebook動画広告を使うなら商材やターゲット層を考慮しよう
Facebook動画広告に関心を持たれる経営者や広告担当者に向けて、特徴や種類、事例を交えてご紹介しました。
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